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春夏恋冬



アーチスト:ライフイズピーチィ
品番:KRCL-92 税抜定価:2400円 発売日:2006/9/21
ジャンル:ロック&ポップス

曲目
01.
02.
03.
04.
05.
クロ
初恋
告白チック
ボロクソドマンナカ
犬と少年

06.
07.

08.

09.
10.
ママソング
夏のおもひで
大和撫子
恋乞桜
ガールフレンド
解説

ライフイズピーチィ、アルバム『春夏恋冬』に寄せて

 王道を行くポップロックというのは、なんだか形容に苦しむ。どこかにクセがあったりすればそれを大きく広げればいい。まだ無名のインディーズバンドになんとか振り向いてもらい、聴いてみようかという気持ちになってもらうためには、他とは違ったヘンなところに注目してもらうのが近道なのだから。だが、そういうクセが強くてヘンなところが突出しているバンドは、注目されるのが早くても広がろうとするときに壁にぶつかる。冷静な目で見たときに、それは結局ヘンなのである。だから一部のマニアが熱狂的に支持するものの、普通の音楽ファンの心にまではなかなか届かないし、届いても支持されずに終わるのだ。
 それでも、インディーズレベルのビジネスであれば十分に成立する。だから僕らはそういうクセのあるタイプのアーチストの発掘に躍起になるのだが、時として直球勝負の、王道を行こうとするバンドに出会うことがある。そういうときに、僕らは強い魅力を感じる。大いなる可能性を予感する。その予感した可能性は、概ね正しい。可能性に接するとき、音楽業界人としてはどうしても興奮するし、やる気に溢れるものの、じゃあそれをどう展開するのかという問題を正視したとき、はたと戸惑う。このストレートな魅力を、実はリスナーにも普通に正視してもらいたいのだ。曲を聴く。それが曲の、そしてアーチスト自身の魅力を知る上で最も近道なのだ。だから、本当は真っ先に曲を聴いてもらいたいのである。しかし物事はそう簡単にはいかない。「聴いてみよう」という気持ちになって初めて、人は聴くという行動に移る。つまり聴いてみようという気持ちになってもらえなければ、肝心の曲を聴いてもらうという状況にはならないのである。
 ではどうすればいいのか。そして話は最初に戻る。聴いてもらうための話題作りに奔走するのだが、そこにはネタが必要だ。他のバンドと何が違うのかという話題性。そしてクセ球に頼ろうとする。だが、やはり大いなる可能性を持った王道のバンドには、クセ球などはないし、それを要求することによって、肝心の長所は歪められてしまう。
 ハッキリ言おう。ライフイズピーチィとは王道を行くバンドである。決して話題性に欠けているわけではない。レーベルに所属する以前からライブツアーなどを自分たちでブッキングして全国を回ったりしていたし、お揃いの衣装を用意したり、いろいろと目立つための工夫はやっている。しかし、それ以上に音楽がステキなのだ。そのステキさに較べたら、そういう話題性などを真っ先に口にするのが恥ずかしいくらいなのだ。だから本当に「音楽」を求めようとする人に、話題性など抜きにして聴いてもらいたいと思う。そして聴けば、聴きさえすれば彼らの良さはすぐに解るはずだ。そして彼らがインディーズという小さな商圏などに収まっている器ではないことに気付くはずなのだ。


キラキラレコード、大島栄二