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ひとりぼっち



アーチスト:納豆キッズ
品番:KRCL-99 税抜定価:2400円 発売日:2007/2/21
ジャンル:青春ロック

曲目
01.
02.
03.
04.
05.
06.

初めての彼女
シンデレラ
想い出は雪になった
ほっぺた
3月31日生まれのおチビちゃん
夏の放課後

07.
08.
09.
10.
11.
12.

星空
小さな小さな幸せ
21世紀〜自殺&セックス〜
遠距離恋愛
東京
君色ノイローゼ

解説

「真底ピュアなロック4人組」
  〜ひとりぼっちだと思い込んでいるあなたへ〜

 メンバー全員で田舎から上京する。それは比較的よくある話だ。その多くの場合、打算の匂いがする。成功したい。東京にいけばもっと多くの人たちに聴いてもらえるとか、音楽業界の人たちに売り込みがしやすいとか。だが、そんなに簡単に世界が変わるようなら、そもそも東京で結成したバンドはみんな成功しているはずだ。だが実際はそうなることはない。成功とはかくも難しいことなのだ。
 そういう難しいことにチャレンジすれば様々な困難にぶちあたる。そしてその壁を越えられずに跳ね返されてしまった時、人は別の道を探ろうとする。東京に行けばなんとかなるというのは、そういう時に選択する現実逃避であることが殆どなのである。
 そして納豆キッズ。彼らも熊本から東京に活動の舞台を移したバンドだ。だが、彼らの上京は多少違うと僕は思っている。なぜなら、そこに打算などないからだ。
 打算があれば、もっともっと小賢しく立ち回ることができるだろう。だが自分たちの本能ともいえる音楽への愛情が、彼らを理由なく突き動かしているのだ。音的にも決して上手いなどと評することは出来ない。でも、そんなことでは量れないほどの情熱があるのだ。上手く演奏しようとか上手く歌おうというのだけであれば、改善策はいくらでもある。これからなんとかすればいいだけのことだ。だが彼らが持っているピュアさが放つエネルギーは、後付けで手に入れることが出来ない。だから、それを持っている彼らこそ貴重なのだと僕は思った。彼らのリリースを決めた理由はほとんどその1点にあるといっていい。

 そんな彼らのアルバムは、彼らの希望もあって「ひとりぼっち」と決まった。それは突然上京してきて、広い都会にメンバー4人しか頼れる人がいなかったという当初の状況が反映しているタイトルと言っていいだろう。しかし、これを聴いて孤独な思いを強める人などいないだろう。人は弱っている時に、自分と同じような境遇の人を見ると安心する。こんなに苦しいのは自分だけではないのだと実感する。そしてさっきまで苦しみに苛まれた気持ちがスーッと解放され、前向きな意欲を心の内面に満たすことができるようになる。だが、同じような境遇の人はどこにいるのだろうか? 弱ければ弱いほど、人は強がろうとする。時には嘘をついてまで虚勢を張ろうとする。だから、人はより孤独になっていく。
 しかし、彼らは嘘などつかないのだ。弱い部分は弱いと曝け出す。その弱さを指摘して非難する人もあるかもしれない。だが、そんなことは気にもせずに、現在の自分に正直にあろうとする。だから、明日にはより強くなれるんだと信じている。そう信じるからこそ、打算などは無用であり得るのだ。
 だからこそ、僕は多くの人たちにこのアルバムを聴いてもらいたいと思うのだ。完璧な人間などいなくて、その弱い部分を弱いままに曝け出したっていいんだという素直さ。そこにこそ、本当の強さというものがあるのだと伝えたいと思うのだ。それを伝えられるのは、どこにでも転がっているテクニックのあるミュージシャンたちではなく、彼らのような、朴訥でも自分を誇らし気に進むことのできるピュアなミュージシャンたちなのだと、今僕は心から思えるのである。


キラキラレコード、大島栄二