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アーチスト:Sword Fish
品番:KRCL-100 税抜定価:2400円 発売日:2007/2/21
ジャンル:Mixture, HIP HOP

曲目
01.
02.
03.
04.
05.

Over Flow
G/M
STAR WARS
振り返ると君がそばに
Angel

06.
07.
08.
09.
10.

T-BACK
six sense
SEX ON THE BEACH
春の風
ユキノマチ

解説

「才能との出会いはいつも突然で新鮮だ!」
  〜大阪まで会いに行きたくなる衝動〜

 突然送られてきたデモテープ(CDです)から流れてきた音楽は、デモとは思えないクオリティを持っていた。大阪。東京で運営しているレーベルが地方のバンドと一緒に仕事をするということは、不可能ではない。これまでも何組もリリースしているし、以前に較べるとメールなどを使ってより密なコミュニケーションが可能になっている。東京のバンドとだって、実際にはメールや電話のやりとりが殆どだったりするケースも少なくないので、大阪だろうが札幌だろうが、技術的に不可能なことなんてまったく無いのである。
 しかし、やはり人間と人間が一緒にモノを作って動いていく時に、直接顔を合わせて話をしたことがあるという経験は大切なことなのだ。それで、僕は彼らに会うために2度大阪に出向いたのだった。最初はリーダーと1対1で、2度目はメンバーと一緒に。東京以外で活動するバンドとのコミュニケーションにはどうしても困難が伴う。だがそれは距離というハードルがあるというだけで、実は会うという機会が貴重な分だけ、そのことをお互いが認識していて、その機会を大切にしようとする。東京で活動しているバンドが、会社に来てミーティングなどをしている際に「またなんかあったら来ます」的な感じで帰っていったりすることがあるのを思うとそれに較べてなんて密度の濃いミーティングなんだろうかとか、思ったりするのだ。
 さて、そんな彼らSword Fishの音楽なのだが、一聴しただけで「こりゃすげえや」と感じるクオリティだった。キラキラには沢山デモテープが送られてくるのだが、最初からこれだけのクオリティを持っているなんていうのは実は稀である。もちろんキラキラとしてはデモの段階での完成度をそれほど重要視していないので、雑な中にもちょっとだけキラリと光る何かがあれば、そこをより伸ばしていく方法を探るという活動で、一緒に仕事をしていければといつも思うのだけれど、Sword Fishのように最初からキラリどころではない輝き方をしていたのでは、それはこちらのアドレナリンが湧き出てくるのを押さえることは出来ないのである。
 だから、現地まで飛んだのである。
 それはどういうことかというと、音楽だけがよければいいという単純な問題ではないからだ。その音楽を一体どのような気持ちで制作し、どのような覚悟でお客さんに届けようとしているのかということが、実は大事だと思っているからである。ミュージシャンとリスナーのあるべき関係はどういうものなのだろうか。もちろんいろんな要素を含んでいるから、一概に規定するのは困難ではあるけれども、少なくとも僕は、ミュージシャンはリスナーの本気に答えるだけの覚悟が必要だと思っている。CDを買ってくれる殆どのリスナーは、そんなにお金を持っているわけではない。月に数枚CDを買えるなんていうのは恵まれている方だ。だからこそ、厳選に厳選を重ねて購入する一枚を選択するのであって、その気持ちに、ミュージシャンは応える必要があるのである。じゃあどうすれば応えられるのか。いろんなやり方があるとは思うが、思いつきだけでやっているのではなくて、今やっている音楽に必死になり、リスナーがひとりでも応援してくれている間は音楽を続けるということが、最低限必要な態度ではないかと思う。少なくとも、CDが出来たから満足したとかいう程度では、リスナーの期待に応えることは出来ない。
 キラキラからリリースする以上、そういう態度の音楽活動ではマズイと思う。だからこそ、その辺の覚悟を確認したいと思った。特にSword Fishの音楽には力があるし、多くの人の心を捕らえるポテンシャルをより強く持っているが故に、気持ちで裏切った時の影響が大きくなる可能性も大きい。だからこそ、その気持ちの確認を直接したいと、敢えてそのために大阪に行く必要があると、思ったのである。
 そして、会った。
 リーダーは非常に寡黙で、熱い思いを溢れるように語り尽くすというタイプではないが、深く秘めた想いというものは強く感じられた。これならリスナーの期待に応えていくことはできる、そしてその活動の果てに、彼らの成功というものをつかんでいくことが可能なのではないかと思ったのである。


キラキラレコード、大島栄二