アーチスト
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買い方 |
| サヨナラニッポン |
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| アーチスト:由良作葉 |
| 品番:KRCL-116 |
税抜定価:2400円 |
発売日:2008.4.21 |
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| ジャンル:Core,
Hip Hop |
| 曲目 |
01.
02.
03.
04.
05.
06.
07.
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俗世にそらさせ
日本人一人鎖国宣言
ゆらゆらゆれて
平成に生き
幸福という言葉と輪郭
イントロ
法隆寺にて
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08.
09.
10.
11.
12.
13.
14.
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真夏の生命
ふうりん
六秒道徳
この世の風景
夢幻恍惚
さよならにっぽん
俗世にそらさせ〜花札スタイル〜
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| 解説 |
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「現代の経文」
〜毒ではない滾り〜
由良作葉。これは彼の本名ではない。その名の由来は僕もまだ聞いてはいないが、本名とは明らかに違い、そして特別奇をてらった感じでもないこの名前。そこには一体何があるのだろうか? その問いに対してこの欄でなにか答えを出せるわけではないのだが、その問いを発することに、実はこの由良作葉というアーチストの輪郭を知るカギがあるのではないかという気がするのだ。
ジャンル分けで苦労をする場合とそうでない場合がある。由良作葉のジャンルは、これをコアとヒップホップにすることにそう躊躇いはない。ないのだが、いつまでもしっくり来ない違和感が残るのも確かだ。なぜなら、それはコアとかヒップホップというにはあまりにも自由で、そして奥にある思想性というものが一般にコアやヒップホップをやっている人たちのそれとはまったく違うからである。なにが違うのか? それは明確にこうだと言うことが難しい。例えばその歌詞などにある純日本主義とも言うべき思想性や態度を取り上げて「こういうオリジナルなことを言っている人だ」といってしまうのは簡単だ。しかしそれだけではないと思っているのである。会ってみると極めて礼儀正しくスマートな紳士だ。年格好からは紳士という言葉は似合わないだろうが、一緒にモノを作っていてとても気持ちいい。一緒にいる人を爽やかにさせてくれる。偏見かもしれないが、ヒップホップの多くの人たちは、コワモテを演出している感が強いように思うのだ。詩の世界、アーチスト性を保つために、必要以上に過激なキャラクターを作っているように。もちろん本当に過激な人もいるわけだが、そういう過激な人が過激な世界を歌っていると、恐いが、それは単なる驚きだ。だが由良作葉は実に紳士的な態度で日常を生き、そして詩の世界でも淡々と自分の主張を口にしている。決して脅すような態度はなく、だが言うことはキッチリと言う。こちらの方が恐いと思う。恐いといっても、驚きではなく恐怖。例えて言うならば、前者がゾンビ映画でゾンビがこれでもかというくらい全面に登場するタイプのコワさで、やがて慣れてしまうと恐くないのだ。しかし一方で怪物そのものは最後まで登場しないような類いのホラー映画は、結局なにが恐いのか判らないから、慣れることもなく、コワさが続いて消えないのだ。
由良作葉をホラー映画と混同させるようなことを書いて誤解を与えてしまったかもしれない。しかし、彼の異常性を明確にするには、そういう表現しか僕には出来なかったというのも事実であり、申し訳なく思う。だが、彼の世界には恐怖があるのだ。目が座った人。ある日突然なにかをやる人。信念を持った人というのはそういうものなのだ。表面的には国粋主義的な歌詞が並んでいたりする。だがそれは単に表面的なものでしかなく、彼の中にあるものはもっと奥深く、もしかすると彼自身もまだ明確に分析出来ていないドロドロとした混沌があるように思う。とはいえそれは未だ未分化の混沌ではなく、確固とした、しかし大きさ故に全体を掴みかねるような、そういった類いのカオスである。彼はそれをこれから追求していくのだろう。
そうやって追求したものを広げていく手段として、由良作葉は音楽を選んだのである。それはまるで現代のお経だ。お経というと葬儀などでお坊さんが詠む退屈な呪文のように思う人も多いだろうが、そもそもは識字率もそう高くない時代にも宗教世界を理解させるために、リズムをつけて発したのがお経である。だとすると、由良作葉のそれもまた、お経の成り立ちに近いと考えるのである。
ここまで書いてきて、なにか彼の音楽をうさん臭いと思われたりしやしないかと不安になってきた。だがそうではないのだ。うさん臭いのは、これまでに在った価値あるとされているものを振り翳している人たちのことである。由良作葉はそうではなく、今の時代に失われてきた大切なものを、彼なりの創造によって価値として打ち出していて、それを未だ価値のない自分の音楽で伝えようとしているのである。そういう奮闘努力の過程にあるわけで、そんな彼の音楽と活動を、僕も些細な力かもしれないが応援したいと思ってやまないのだ。
キラキラレコード、大島栄二
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