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「大人の音楽活動」
〜キラキラレコードの挑戦を担うニューカマー〜
仕事だから実に幅広く音楽を聴く。良い音楽には感動し、ダメ音楽には腹が立つ。その気持ちの根本は学生の頃と何ら変わらないと思ってはいるものの、じゃあまったく同じ気持ちで聴けているのかというとそうではない。なぜなら、人間には年齢があるからだ。
私事だが、僕は2008年現在で43歳である。大学生の頃に見ていた人気バンドマンたちは大人だった。年上の人たちが語る人生とか魂とかに大いに感動したものだ。しかし今となっては人気バンドのほとんどが年下である。彼らの人生論に対して素直に感動出来ないのは一体なんなんだろうか。それは年下のバンドマンが薄っぺらいということではなく、今という時代に受けているイメージが、僕らと彼らでは違っているからだと思う。そりゃそうだ。僕の大学時代はバブル絶頂の頃で、今は経済成長への期待もほとんど考えられないという実感の中に生きている。子供の頃の学校の状況も大分違うのだろう。僕の頃にはいじめとかもそれほど凄くなかったし、そのかわり、偏差値教育は加熱だった。そういったことのすべてが感覚として違うはずだし、なによりも携帯電話がある世界とない世界では価値観の大きな部分が別物になっているのではないかと思うのである。
ビンビールズの話と何が関係あるのかと思っている人もいるかもしれないが、今しばらくおつきあいを。
僕は思うのだ。音楽業界のメインマーケットは10代の女子高生という神話の意味は、それ以外の層が音楽を必要としていないということではないのだと。現状としてはそれ以外の層、例えば僕のような40代の男性向けに対する音楽の提供が出来ていない。しかし、それは僕ら世代が音楽を必要としないということではまったくない。近年R35などというかつてのヒットソングを集めたコンピアルバムがそこそこ売れている。かつてのスターが再結成したりツアーを回ったりしている。やはり現在の若手バンドの音楽に満足出来ない人たちが確実にいることを物語っているエピソードだ。でも、それはノスタルジーに過ぎない。実際は、僕らは、僕らと共感出来る背景を持った人たちが生み出す音楽を欲しているのだ。その供給が出来ていないだけで、供給さえ出来れば、それに呼応する音楽ファンは決して少なくないはずである。
そこで、ビンビールズである。彼らの平均年齢は38歳。ほどなく40を超えるという状況で、きっちり仕事をしながら音楽も趣味程度の域を超えた活動を行っている。そしてクオリティが十分にある。聴いてもらいたい音楽ファンは耳が肥えている。当然生半可なクオリティでは通用しないだろう。それにはまだまだ課題はあるだろう。だが、それを超えていくポテンシャルを持ったバンドとして彼らを評価した。
年齢層が高い新人バンドのオリジナル楽曲を発信していくという構想を、キラキラレコードはここ5年ほど暖めてきた。だがなかなかその構想に見合うバンドはなかなか出てこなかったのである。だから、このビンビールズはひとつの希望なのである。彼らにはこれまでのバンドリリースとはまったく違った意味合いを持って接していきたいし、その可能性を共に追い求めていきたいと考えているのである。
キラキラレコード、大島栄二
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